十日町の中心にある「越後妻有里山現代美術館 MonET(モネ)」に、2日続けて行ってきました。1日目は2026年9月22日(火・国民の休日)の15時ごろ、2日目は翌23日(水・祝)の11時です。
正直に言うと、現代アートの深い意味は、私にはよく分かりません。それでも2日通ったのは、中庭の池が、時間と立つ場所でまるで別物に見えたからです。建物の外の芝生にも、のぞいたり歩き回ったりできる作品が点在しています。

▲ 「Palimpsest:空の池」。水面に空と回廊が映ります
ひと言でいうと、MonETは「夕方の池」と「2階からの池」を見に行く場所です。アートが分からなくても、水面の色と輪郭が変わるのは誰でも楽しめます。ただし展示室は17時まで。私は15時に着いて時間が足りず、2階は翌日に出直しました。
目次
- 今回のルート|1日目は1階、2日目は2階へ
- 空の池|昼は浅い池、夕方は茜色の湖
- 1日目|水辺縁日と、1階の作品
- 屋外の作品|雪まつり発祥の碑とモグラTV
- 2日目|初めての2階と、2つの失敗
- カフェ|水辺を見ながら食べるカウンター席
- 寄り道|道の駅の大きなつるし雛
- 鑑賞のコツ
- 基本情報
- まとめ
- おまけプチ情報
今回のルート|1日目は1階、2日目は2階へ
MonETは「越後妻有交流館キナーレ」の中にあります。同じ建物に、日帰り温泉「明石の湯」と、道の駅「クロステン十日町」も入っています。アートも食事もお土産も、車を動かさずに済みます。

- 1日目(9/22)15時ごろ〜17時台:1階の「水辺縁日」、1階の展示室の作品、屋外の作品、カフェ、道の駅
- 2日目(9/23)11時〜:2階の展示室を初めて見ました。この日は90分ほどです
「2026年の越後妻有」共通チケットを持っていたので、2日に分けても困りませんでした。

▲ MonETの入口に立つ案内サイン
空の池|昼は浅い池、夕方は茜色の湖
建物の真ん中には、中庭いっぱいに浅い水が張られています。レアンドロ・エルリッヒの「Palimpsest:空の池」です。回廊に出ると水の気配がして、9月でも少しひんやりしました。
昼に見ると、正直「浅い池だな」という印象です。変わったのは1日目の夕方でした。日が回廊の角まで下りてくると、水面が茜色に染まり、浅いはずの池が奥行きのある湖のように見えました。2日間でいちばん驚いた瞬間です。
2日目は、初めて2階から見下ろしました。下から見たときと、輪郭が少し変わります。映り込んだ回廊の線がずれて見えて、池が立体的に浮かび上がりました。同じ池なのに、高さを変えるだけで別の作品を見ている気分です。
池には、青い蓮の花や葉のようなオブジェが、細い茎の先にいくつも立っていました。柴田まおさんの「Blue Lotus」です。2階からだと、水底の模様の上にぽつぽつと散らばって見えます。

▲ 2階から見下ろした空の池。青い蓮のオブジェが点在しています
1日目|水辺縁日と、1階の作品
子どもが走り回る「水辺縁日」
1階の回廊では、期間限定の「MonETの水辺縁日 おむすびから巨大迷路まで」をやっていました。会期は7月18日〜11月8日で、料金は無料です。
私が着いたのは15時ごろで、もう終わりかけの時間でした。それでも子どもたちが無邪気に走り回っていて、回廊全体がにぎやかでした。
いちばん大きかったのは、巨大迷路「Un/Maze」(松原慈+有山宙/ASSISTANT)です。木の枠を積み重ねて、半透明の板と網を張ってあります。外から見ると、枠の向こうの枠がいくつも重なって見えました。

▲ 「Un/Maze」。板と網ごしに、奥の枠が透けて見えます
ほかにも、こんな遊びが並んでいました。
- 「おむすび縁日」(佐藤悠):穴の開いたおむすびの板や、ピンの間を転がして順位を予想する「妻有おむすびコロコロ大レース」
- 「スネークピンポン」(原倫太郎+原游):へびのようにくねった卓球台。2〜10人で遊べます
- 「越後妻有立体双六」(原倫太郎+原游):マスに「明石の湯に入って1回休み」など、十日町ならではの一言が書かれています
- 迷い猫「ムスビ」:おむすびをくわえた猫の絵が、会場のどこかに隠れています
6か所でスタンプを集めるスタンプラリー(台紙代100円)もありました。子どもと一緒なら、ここだけでも楽しめると思います。

▲ 色とりどりのマスやピンが並ぶ、長い遊びの盤

▲ 「おむすび縁日」。ピンの盤の上に十日町のモチーフが並びます
1階の作品|正直、分からなかった展示室
チケットがあったので、1階の展示室の作品も見られました。


▲ 1階の展示室。暗い部屋で光が点滅していました
光が点滅しているだけの作品もあり、何をどう感じればいいのか、私にはつかめませんでした。
正直な感想です(笑)。
屋外の作品|雪まつり発祥の碑とモグラTV
屋外の作品は、1日目の夕方、空の池が染まるのを待つあいだに回りました。芝生の上に点在していて、どれも数分で歩いて回れます。
現代雪まつり発祥の地の碑
建物の外の芝生に、雪の結晶を思わせる彫刻を乗せた碑が立っています。今の形の雪まつりは、1950年に十日町で始まったそうです。雪まつりといえば北海道だと思っていたので、地元の歴史に少し驚きました。

▲ 碑に飾られた、昭和25年の雪像「善光寺の姿」の写真

▲ 「現代雪まつり発祥の地」の碑。歴代の雪像の写真が並びます
モグラTV|開発好明
芝生の奥にある木の箱をのぞくと、地面の下に丸い窓が見えます。のぞいていると、土の中にいるような感覚になりました。ただ、モグラの気持ちまでは、さすがに分かりませんでした(笑)。

▲ 「モグラTV」の案内板

▲ 黄色い足あとの印がついた板

▲ 「モグラTV」。箱をのぞくと、地中に丸い窓があります
Three Travellers|原広司+アトリエ・ファイ建築研究所
折れた鋼板が3つ並ぶ作品です。作者の原広司さんは、このキナーレを設計した建築家です。光の当たり方で輪郭が変わるのは分かりましたが、それ以上は私には届きませんでした。

▲ 「Three Travellers」の案内板

▲ 「Three Travellers」。折れた鋼板が3つ並びます
2日目|初めての2階と、2つの失敗
2日目は11時に着いて、初めて2階へ上がりました。
影の作品で、原風景を思い出す
2階でいちばん興味深かったのは、影を使った作品、クワクボリョウタさんの「Lost #6」です。
見ていると、昔の原風景が思い浮かびました。言葉にすると、少しエモい気持ちです。

▲ 「Lost #6」(クワクボリョウタ)の解説パネル

▲ 「Lost #6」。暗い部屋の壁に、光と影の風景が浮かびます
床に横たわる「FILL」と、ロープ
窓の向こうに空の池が見える部屋には、アントニー・ゴームリーの「FILL」が床に横たわっていました。人の形をした黒い金属の彫刻で、両手を広げてあおむけに寝ています。

▲ 「FILL」(アントニー・ゴームリー、1984年)の解説パネル

▲ 床に横たわる「FILL」/アントニー・ゴームリー
ここで1つ目の失敗です。作品のまわりにはロープが張ってあったのですが、私はそれが目に入らず、近づきすぎて足を引っかけてしまいました。作品には触れていませんが、ひやっとしました。
逆ルートで回ってしまった
2つ目の失敗は、順路を確かめずに逆から回ったことです。最後に見るはずの作品から入ってしまい、途中で順路の表示に気づきました。入口で順路を確認しておけばよかったです。
ほかに見た作品
- 「16本のロープ」(イリヤ&エミリア・カバコフ):ロープから小さなメモがたくさん下がっていて、その下をくぐりながら読む作品です
- 「エアリエル」(ニコラ・ダロ)
- 「白い服 未来の想い出」(ターニャ・バダニナ)
意味まで分かった作品は多くありません。それでも、影や奥行きで見え方が変わる作品が多く、見応えは十分でした。
カフェ|水辺を見ながら食べるカウンター席
まず1日目に食べたのが、「越後妻有の雪下にんじんソフト」(500円)です。にんじんの甘さがちゃんとあり、ペーストのような少しざらっとした舌ざわりです。変わり種ですが、十日町に来たら一度食べてみてもいいと思います。

▲ 雪下にんじんソフト(500円)。ほんのりにんじん色です

▲ カフェのメニュー黒板
2日目に座ったのが、カフェのカウンター席です。2日間でいちばん印象に残った「場所」でした。天井には丸い円盤が敷き詰められ、長いカウンターが中央の水辺に向かって伸びています。実はこの空間そのものが、「Two River」(マッシモ・バルトリーニ feat. ロレンツォ・ビニ)という作品でした。

カウンターに座ると、中央の水辺を眺めながら食べられます。天気のいい日は、雰囲気がぐっと良くなると思います。
壁や本棚には、見る角度によって絵が動いて見える仕掛けがいくつかありました。1つ見つけるたびに、少しうれしくなります。
カウンターの売店では、十日町のアイスや甘酒、地元の酒蔵(松乃井酒造場)のお酒も売っていました。ここかオンラインショップでしか買えない瓶もあるそうです。

▲ 越後妻有の甘酒(白米)。白いうさぎの絵が目印です
ここで食べたのは「妻有アイス」です。いつものコシヒカリのアイスとは違い、お米の甘さがしっかり感じられて、とてもおいしかったです。

▲ 「妻有アイス」のカップ

▲ ふたを開けた「妻有アイス」
寄り道|道の駅の大きなつるし雛
同じ建物の「越後妻有おみやげ館」(道の駅 クロステン十日町)で目を引いたのは、天井から吊られた大きな飾りです。私は鶴かと思いましたが、掲示によると全長約10mの「幸せを呼ぶ傘つるし雛」でした。伝統の手芸品は値段が少し上がりますが、お土産にはよさそうです。
地元の新米も並んでいました。十日町では毎年1月の「節季市」で、米の粉で作る小さな縁起物「チンコロ」が売られます。近くにはそばを食べられる店もあります。

▲ 米の粉で作る縁起物「チンコロ」

▲ 「チンコロ」と節季市の説明書き

▲ 「幸せを呼ぶ傘つるし雛」の掲示

▲ 巨大つるし雛を描いた絵の掲示

▲ 「幸せを呼ぶ傘つるし雛」。見上げると赤い房が一面に
鑑賞のコツ
- 時間帯:空の池は夕方がおすすめ。ただし展示室は17時で閉まります(最終入館16:30)。1日で回るなら、昼前に着いて館内を先に見て、日が傾くのを待つのがおすすめです
- 2階からも見る:池は1階と2階で見え方が変わります
- 順路:館内は、入口で順路を確認してから
- 足元:床に置かれた作品のまわりには、ロープが張ってあります。私は見落として引っかかりました
- 子ども連れ:水辺縁日の遊びと、カフェ・食事処・道の駅がそろっていて、子どもと1日回るのにも向いています
- ライトアップ:水辺縁日の会期中は、日没〜21:00に回廊のライトアップを鑑賞できます
- お風呂:明石の湯は今回入っていません。お湯にこだわるなら、私は近くの「千手温泉 千年の湯」派です
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | 越後妻有里山現代美術館 MonET(越後妻有交流館キナーレ内) |
| 住所 | 新潟県十日町市本町六の1丁目71-2 |
| 訪問日 | 2026年9月22日(火・国民の休日)15時ごろ〜/9月23日(水・祝)11時〜 |
| 開館時間 | 10:00〜17:00(最終入館16:30) |
| 休館日 | 火曜・水曜(祝日は開館) |
| 料金 | 通常展 一般1,000円/企画展 一般1,200円/「2026年の越後妻有」共通チケット 一般2,500円 |
| 水辺縁日 | 7/18〜11/8、10:00〜17:00、無料(ライトアップ 日没〜21:00、鑑賞のみ) |
| 駐車場 | あり(約360台) |
| アクセス | 十日町駅から徒歩約10分 |
| 所要時間 | 2階の展示室で約90分。1階・屋外・カフェまで含めると半日 |
| 電話 | 025-761-7766 |
※2026年9月22日・23日訪問時点の情報です。会期・料金は変わることがあります。最新情報は大地の芸術祭の公式サイトでご確認ください。
十日町でもう1軒寄るなら、大地の芸術祭の作品で食べられる「いこて」もおすすめです → いこての記事
まとめ|夕方に行って、2階からも見てほしい
昼は浅い池、夕方は茜色の湖。そして2階から見ると、輪郭が立体的に浮かび上がる。空の池は、時間と高さで別の作品になりました。
アートの意味が分からなくても大丈夫です。私も分からない作品ばかりでした。それでも、子どもが走り回る縁日、懐かしい十日町の写真、水辺を眺めるカウンター席と、アート以外にも楽しみがある場所でした。
来年は大地の芸術祭の開催年です。作品が入れ替わったら、また見に行きます。
おまけプチ情報

雪まつりって、北海道が最初じゃなかったんですか?

今の形の雪まつりは、1950年に十日町で始まったんだ。だからMonETの外に「現代雪まつり発祥の地」の碑があるんだよ。

えっ、札幌より先なんですか!

そう。毎年2月には、市民が作った大きな雪像が街に並ぶんだ。冬に来れば、雪の中のMonETも見られるよ。
遠くから行くなら、泊まりも選べます

展示室は17時までで、夕方の池を見るなら時間がぎりぎりになりそう。遠くから行くなら、前の日に泊まっておくほうが楽かな?

私は2日に分けて回ったよ。2階の展示室だけで90分かかったから、夕方の池まで見たい人は、泊まりで日にちを分けるのもありだと思う。

宿はどうやって探すのがいいの?

日付と料金を並べて比べられる予約サイトが楽だよ。これから探すなら、じゃらんnetでまず十日町周辺の空きを見てみようと思ってる。
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今後は、十日町で見てきたほかの作品も紹介していきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。
See you next time!

