初めての店って、駐車場が停められるかどうかが一番気になりませんか。
私も出発前にかなり調べました。人気があると聞いていたので、満車だったらどうしようと考えながら向かいました。そして実際、停められませんでした。
先に結論を書きます。新潟県十日町市の「ちいさな洋食屋 イル カトラ グリル(IL CATLA GRILL)」は、駐車場が7台で専用。予約を入れてから行くのが確実です。夏限定の桃と生ハムの冷製パスタは2750円。安くはありませんが、桃の甘さは記憶に残ります。
一人で入った時の店内の空気、2750円をどう感じたか、食後に寄った土市駅の作品が想像と違っていた話まで。感じたままに残しておきます。
駐車場は7台。私は停められませんでした
駐車場は7台分で、お店の専用です。看板にも、①から⑦以外の利用は断るとはっきり書かれています。

私が着いた12時には、すでに埋まっていました。私は少し離れた場所に停めましたが、褒められたやり方ではないと思っています。
対策はひとつ、予約です。平日ならすぐ座れましたが、祝日は待ち時間が出る可能性があります。席と駐車場の心配を一度に減らせるので、電話(025-755-5366)を一本入れてから向かうのが確実ですよ。
一人で入るなら、少しだけ勇気がいります
正直に書くと、扉の前で一度足が止まりました。

店内は落ち着いた雰囲気で、お客さんは女性が中心。男性の比率はかなり低いです。一人で来ていた私は、席に着くまで少し落ち着かない気分でした。

ただ、カウンター席があるので一人でも収まりがよく、メニューを開いた時点で忘れていました。夫婦やグループなら、何も気にする必要はないと思います。
接客は丁寧でした。料理が来るたびに食材の簡単な説明があり、水のグラスが減ると頼まなくても入れに来てくれます。目配りのできる方でした。

オムライスが1300円、和牛A5のビーフシチューが4400円。安い店ではありませんが、この値段を出す理由が分かる作りだろうな、と思いました。実際そうでした。
夏限定の桃メニューは、桃そのものが主役でした
結論を書くと、どちらも桃の甘さで押し切るタイプでした。凝った味付けを期待して行くと拍子抜けするかもしれません。私は逆に、そこが良かったです。

先に来たサラダで、見たことのないトマトに出会いました
ランチにはサラダが付きます。皿の端に、半分に切られた黄緑色のトマトがのっていました。

この色のトマトは食べたことがありませんでした。噛むとぷるん、と弾力があって、そのあとに酸味ではなく甘さが来ます。
ここで少し手が止まりました。写真では伝わらない食感です。
桃と生ハムの冷製パスタ
2750円です。ランチのパスタとしては、はっきり高い部類だと思います。

最初に驚いたのは、桃の甘さです。ひと口で分かるくらい完熟しています。
桃に生ハムを巻いて食べる仕立てです。塩気が桃に合うかは好みが分かれると思います。私は「面白い味変だな」という受け止め方でした。
器はすりガラス。運ばれてきた時点で、冷たい一皿だと目で分かります。ベースはトマトソースで、上には削ったチーズとバジル、黒胡椒。細めの冷製パスタに、桃の甘さがそのまま前に出る作りでした。
2750円をどう受け取るかは人によると思います。私は、この時期にしか出ない桃をこの状態で食べられるなら納得しました。ただ「パスタとして」の満足感を求めて行くと、少し違うかもしれません。
桃のチャイパンナコッタ
デザートも夏限定です。桃のチャイパンナコッタ、800円。スプーンを入れる前に、チャイの香りが立ちました。

スパイスの香りとミルクのコク、そこにマリネした桃の爽やかさ。きちんと夏のデザートでした。
桃のスパークリング(ノンアルコール)も夏限定であるようです。これを頼み損ねたのが、この日いちばんの心残りでした。夏の間にもう一度行きます。
土市駅へ。想像していた景色と違いました
食後、土市駅の作品を見に行きました。
先に書いておくと、駅に駐車場もトイレもありません。お店にいるうちに済ませておいてください。私はそうしました。
国道沿いの黄色い案内板「Kiss&Goodbye/Jimmy Liao/250m」に従えば迷いません。

着いて、まず予想が外れました。
古い駅の倉庫と聞いて、錆びて色の抜けた建物を想像していたんです。実際は真逆でした。かまぼこ型の倉庫は絵本の絵で全面が塗られ、屋根の上には青とピンクの大きな鳥が2羽。

台湾の絵本作家、幾米(ジミー・リャオ)さんの作品でした。両親を亡くした男の子が犬を連れ、電車で祖父に会いに行く絵本がもとになっているそうです。
意外だったのは、音です。
国道が近いので車の音がよく聞こえ、木ではセミが鳴いていました。静かな場所を想像していましたが、それが悪くなかった。走る車の音の中に絵本の世界が唐突に立っている、この違和感が面白かったです。

もうひとつ、「思い出ポスト」という木のポストが立っています。上には木彫りのふくろう。倉庫が鮮やかなぶん古びた木肌が際立って、私はここでいちばん足を止めました。

公式サイトによると、この木箱は2024年の関連プロジェクト「Kiss & Goodbye|忘れていた大切な思い出」で設置されたもので、両駅舎を模した木箱が10個ずつ、地域の方から託された思い出の品とともに並んでいるそうです。
この日は曇りで30度手前。倉庫の中には入れませんでしたが、外側だけで写真は十分に撮れます。公開日は時期で変わるので、行く前に大地の芸術祭 公式サイトの作品ページで確認してください。
作品情報:Kiss & Goodbye(土市駅)
| 作品名 | Kiss & Goodbye(土市駅)/作品番号 T325 |
|---|---|
| 作家 | ジミー・リャオ(幾米)/台湾 |
| 制作年 | 2015年 |
| 場所 | JR飯山線「土市駅」横(新潟県十日町市新宮甲) |
| エリア | 十日町エリア |
| マップコード | 253642297*36 |
| 料金 | 無料(時期により作品鑑賞パスポートや共通チケットの販売あり) |
| 公開日 | 不定期開館。訪問前に公式ページで要確認 |
| もとになった絵本 | 『幸せのきっぷ Kiss & Goodbye』(ジミー・リャオ) |
| 公式ページ | Kiss & Goodbye(土市駅)|大地の芸術祭 |
行く前に知っておきたいこと
靴と、トイレ
サンダルはやめてください。作品の周りは草が生えていて、舗装されていません。倉庫を一周するならその上を歩くことになります。雨のあとなら濡れているはずです。

トイレは駅にありません。お店で済ませておいてください。子ども連れなら特に気をつけたいところです。
作品は駅のすぐそばで、歩く距離は短いです。足元さえ気をつければ、年配の方でも無理はないと思います。
この日の動きと、次はこう回ります
12:00 イル カトラ グリル到着。駐車場は満車
12:00〜13:00 サラダ、パスタ、デザートで約1時間
13:00 土市駅着。倉庫を一周して写真を撮る
13:30 帰路
正味1時間半です。丸一日の予定を組まなくても、休日の隙間に差し込めます。
帰りに何もせず戻ったのが少しもったいなかったので、次はこう回ります。
11:30 イル カトラ グリル。開店に合わせて、予約を入れて
12:30 土市駅で作品を見る
13:00 清津峡へ出発。50分ほどの道のり
清津峡は繁忙期が予約購入者限定です。その時期に組むなら、清津峡 公式サイトでチケットを先に押さえて、逆算してランチの時間を決めてください。
時計を見たら、まだ13時半でした
店をひとつ、作品をひとつ。急がなくていい日というのは、こういう日なのだと思います。
桃の甘さと、車の音に混じったセミの声と、草の上を歩いた感触。帰るころには、もう一度来ようと考えていました。
次は桃のスパークリングを飲んで、倉庫の中も見て、それから清津峡まで走ります。夏が終わる前に。
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店舗情報
| 店名 | ちいさな洋食屋 イル カトラ グリル(IL CATLA GRILL) |
|---|---|
| 住所 | 新潟県十日町市馬場丁1356-4 |
| 電話 | 025-755-5366 |
| 営業時間 | ランチ 11:30〜14:30(L.O.14:00) ディナー 18:00〜21:30(L.O.21:00) |
| 定休日 | 月曜、木曜夜、第4日曜 |
| 駐車場 | 7台(専用) |
| 公式Instagram | @irukatoraguriru |
※2026年8月訪問時点の情報です。営業時間や限定メニューは変わることがあるので、お出かけ前に公式Instagram(@irukatoraguriru)でご確認ください。
※土市駅「Kiss & Goodbye」の公開日は大地の芸術祭 公式サイト、清津峡の予約は清津峡 公式サイトでご確認ください。

